今回の内容は、FIREとは何なのか、FIREを目指すにあたってどのようなことを考える必要があるのだろうかということについてまとめています。この記事を読むことで、FIREという考え方がわかり、目指していくきっかけになると思います。
①FIREとは
②4%ルール
③フルリタイアとセミリタイア
④FIREと支出の関係
①FIREとは
FIREとはFinancial Independence Retire Earlyの略で、資産を増やし、早期に仕事をリタイヤすることを意味します。ただ、その考え方は、「早く仕事をやめる」というようなものでは、ありません。どちらかというと「やりたくない仕事をすることなく自由に生きる」ということを指します。FIREした人の多くが、仕事をやめるどころか、やりたいことを仕事にし、自由な時間に好きなことをやりながら生活しています。結果的に、好きなことを仕事にしているので、FIREする前よりも、収入が多くなる人もたくさんいます。つまり、FIREとは、仕事をしないことを表すのではなく、好きなことを仕事とし、自分の人生をやりたいことに費やすことを指します。人が働く理由は、①収入を得ること、②やりがいの二つしかありません。ただし、多くの人が毎日の生活費を稼がなくてはならないので、①の収入を得ることが一番の目的となっています。FIREを達成することで、収入とは関係なしに、自分のやりがいのためだけに仕事を選択することができるようになります。FIREは、お金という呪縛から解放され、自由に生きる人生を獲得するということなのです。かといって、資産を増やして、「FIREするなんでできない」と多くの人が考えると思います。確かに、完全なるFIREは、かなり難しいことですが、資産が増えることで、少しずつ、①収入を得るために働くことから解放され、自由に人生を生きることができるようになっていきます。
②4%ルールについて
FIREを目指すにあたって、「4%ルール」ということを意識しなくてはなりません。4%ルールとは、資産運用により得た資産を毎年4%ずつ取り崩す戦略のことを指します。前回の記事でも、初心者が投資するべき対象は、アメリカのS&P500が有力だと書きました。アメリカのS&P500では、平均で年率7%ほどの成長が見込めます。また、S&P500以外の有力候補として全世界株式があげられますがこちらも年率6%ほどの成長率が期待できるとされています。これらの資産に投資をしていき、運用によって得られた資産を「毎年4%ずつ取り崩す」とほぼもともとの資産を減らすことなく、資産を取り崩すことができるようになります。厳密にいうと債券を25%の割合で保有するなど、取り崩しても資産が減らないようにポートフォリオ(保有する資産のバランス)を考える必要がありますが…基本的には、資産を4%ずつ取り崩すと、元手をむしろ増やしながらお金を得ることができます。普通に計算するとわかると思いますが、資産の成長スピードが毎年6~7%であるのに対して、取り崩すのが4%ですので、どちらかというと資産が増える結果となります。
③フルリタイアとセミリタイア
FIREを目指すにあたって、2つの考え方があります。フルリタイアとセミリタイアです。フルリタイアとは、すべての収入を資産からの収入で賄い、全く働かずに生活できる状態を指します。この状態にまで、たどり着くのはなかなか大変です。セミリタイアとは、生活の一部を資産からの収入で賄い、自分のやりたいことをやりながら、足りない部分を仕事の収入から賄う状態を指します。資産運用をこれから始める人は、このセミリタイアを目指すことから始めましょう。資産から生み出されるお金が増えれば増えるほど、生活するためにお金を稼ぐ状態から解放されていきます。このセミリタイアで、生活に必要なお金を少しずつ資産から賄うようにしていき、最終的にすべての生活に必要なお金を資産から賄うことができた状態がフルリタイアとなります。
④FIREと支出の関係
FIREをするために必要な資産額は人それぞれ違っています。そこでポイントになるのが、年間に必要な支出額を把握することです。基本的に、FIREするには、年間生活費の25倍の資産が必要だと言われています。つまり、年間生活費の25倍の資産を形成すれば、あなたは「働かない自由」を手にする子tができます。仮に、年間生活費が200万円の人であれば、5000万円の資産が必要となります。5000万円の資産を4%で取り崩すと、200万円の資産を手にすることができます。一方で年率6%で5000万円を運用していれば、資産は300万円増えるので、200万円を取り崩しても、資産総額は100万円成長することになります。つまり、年間生活費の25倍の資産を運用し、4%で取り崩して生活すれば、資産を増やしながら働かずに生活することができるということです。
人によっては、年間生活費が違うので、FIREに必要な資産額は変わります。年間生活費が100万円の人は、2500万円。年間生活費が400万円の人は、1億円の資産が必要になります。つまり、FIREをするには、資産を運用し、年間生活費の25倍の資産を形成することと、年間に必要な生活費を減らしていくことの二つのアプローチがあるということです。そして、年間に必要な生活費が減れば減るほど、FIREに必要な資金が減ることになります。
ただ、FIREを目指すにも、「年間の生活費の25倍」の資産を形成することは不可能だと感じるでしょう。そこで、まずセミリタイア状態を目指しましょう。例えば、1000万円の資産を築くことができれば、4%ルールに従えば、毎年40万円の資産を手にすることができます。40万円となると、毎月33000となります。毎月33000円あれば、携帯料金と光熱費を払うことができるかもしれません。仮に、資産が2000万円になれば、毎年80万円、月額で66000円を手にすることができ、住宅ローンの大半を資産からの収入で賄うことができるでしょう。資産が3000万円になれば、毎年120万円、毎月10万円を手にすることができます。ここまで来れば、生活費のほとんどを資産からの収入で賄うことができるでしょう。
このように、少しずつ「生活資金を仕事から稼ぐ状態」から「生活費を資産から得る」状態に移行することで、FIREに近づいていくことができます。4%ルールと生活資金の25倍をイメージしなが生活活してみてください。少しずつ、あなたにも「FIREしている自分」が想像できるようになってくると思います。この考え方を本格的に知りたい方は、YouTubeで「リベラルアーツ大学・両学長」で調べてみてください。これまで知らなかったお金の知識を得ることができます。
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