今回の内容は、お金の歴史④(インフレーション)についてです。
この記事を読むことで、現在お金の価値がどのように変化しているのか、また、インフレが進む世界において、自らの資産を守っていくために、何をしないといけないかが理解できるので、最後まで読んでください。
突然ですが、質問です。
多くの資産を築いた資産家が、最も恐れていることは何でしょうか?
それは、極端なインフレです。
そもそも、インフレとは何かを説明することはできるでしょうか?インフレとは、インフレーションの略です。
インフレーション=物価が上昇し、お金の価値が相対的に下がること
わかりにくいので、例えを示すと…
1万円を持っているとします。コーヒーを飲みたくなったので、100円でコーヒーを購入しました。この時、1万円では、100杯のコーヒーを購入できることになります。つまり、1万円というお金の価値は、コーヒーを100杯飲むことができる価値と同等であるということになります。
インフレが起こると…
例えば、一杯のコーヒーが1000円の状態です。1万円では、10杯のコーヒーを購入することができることになります。つまり、1万円という額には変わりないですが、1万円の価値が、コーヒー10杯分と同等であるということになります。1万円がコーヒーに対して、価値が下がり、相対的にコーヒーの物価が10倍になったことになります。
1杯のコーヒーが1万円になると、1万円で購入できるのは、コーヒー1杯ということになります。このようにインフレが起こると、そのお金によって購入できる物の価値は下がることになります。
ハイパーインフレが起こったら・・・
このインフレが極端にひどくなった状態をハイパーインフレと言います。
最近では、アフリカのジンバブエでハイパーインフレが起こっています。この際の、インフレ率は、2億3000万%だったそうです。つまり、物価が、230万倍になったことになります。先ほどの例えで言うと、コーヒー1杯が2億3000万円になったことになります。1万円を持っていたあなたが、スタバに行って1杯2億3000万円の表示を見て、どう思うでしょうか?
こちらが1兆ジンバブエドルです。
ジンバブエでは、お金の価値が下がりすぎて、1兆ジンバブエドルというお札が製造されました。
最初の質問に戻って、「資産家が最も恐れるものは何か」の回答は、極端なインフレとなります。つまり、お金の価値が下がってしまい、本当にお金が紙くずになってしまうことを恐れています。
このハイパーインフレは、日本でも起こっている。
このハイパーインフレは、戦後の日本においても起こっています。そして、考えなければならないのが、今後このハイパーインフレが、日本や世界で起こる可能性があると言うことです。金本位制が終わった今の社会では、いつハイパーインフレが起こってもおかしくないというのが現状です。さらに、今の日本は、約1000兆円の借金をしています。
日本の財政を一般的なサラリーマンに置き換えると…
年収570万円
毎年の借金の借り入れが430万円
毎年の返済額が220万円
借金総額が1億円
このような状態です。もはや、友達であったとしても心配を通し越して、どうしてあげることもできない状態ですね。当然このような状態なので、「いつ、ハイパーインフレが起こってもおかしくない」状態です。政府や日銀は、ハイパーインフレは起こすわけにはいかないので、対策をとっていますが・・・
ハイパーインフレにならなくとも、世界の国々は、年率2%の緩やかなインフレを目指しています。日本も、日銀の方針で同様に毎年2%のインフレを目指しています。なぜ、緩やかにインフレになることを目指しているかを今回は、取り上げませんが、簡単に言うと、経済が成長していくには、2%のインフレ率がちょうど良いということです。毎年2%ずつインフレになるということは・・・
2%ずつ、お金の価値が下がることを目指している
ことになります。そして、資産運用をしないで現金のみで貯金をしている人は、2%ずつ資産が減っていくことを目指して資産運用をしていることと同じ意味となります。投資は怖いからと言って、貯金しかしないということは、実は、2%ずつ資産を減らすという投資を選択してるということになるのです。学ばない、知らないということはやはり恐ろしいことです。なので、現金を貯金しているだけでは、どれだけ頑張っても家計は苦しく、常に節約して生きていくしかなくなります。
では、具体的にどのように対応すれば良いかというと、株式や金などに投資をし、資産を守ったり増やしたりする必要があります。特に、金は、「有事の金」と言われ、ハイパーインフレや、社会情勢の不安定な時に価値が上がる資産として知られており、インフレから資産を守る手段とされています。
このようなことを、すべて理解しているので、資産家たちはハイパーインフレを恐れ、資産の多くをお金ではなく、金や債券・株式などに投資してるのです。
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